1. 脱衣所、洗面室は狭い!
脱衣所や洗面室は家族全員が使い、それぞれの着替えやタオルなどを置くため
大きい収納スペースがあれば便利です。
しかし室内スペースが元々狭く、洗濯機や洗面台を置くため収納スペースがありません。
収納スペースを作るためには床に直置きするようなものでなく、
なるべく上の空いている空間を上手く利用する必要があります。
例えば洗濯機の上や動線の邪魔にならないちょっとしたスペースなどを利用することで
簡単に収納スペースを作りだすことができます。
そこでアルミフレームを使って洗濯機や洗面台を動かさずに収納棚をDIYしてみます。
2. 我が家の脱衣所
我が家の脱衣所は洗面室と兼用になっていますが、室内スペースは広くありません。
しかし4人家族でそれなりの収納が必要です。
今は既製品の棚を置いて使っていますが、脱衣所が狭くあまり服も置けない状況です。
油断するとこの棚に服の山がすぐにできます。
もっと大きい棚を使うと圧迫感があってこの室内が窮屈になってしまいます。
脱衣所のレイアウトは片側に洗面台と洗濯機が並んで設置されており、
それ以外のスペースは幅1m×奥行き1.5m程度です。
ここには着替えるスペースも含まれるのでなるべく小さい棚が必要となります。
そこで今回選んだ材料はアルミフレーム(20×20)mmです。
アルミフレームは細くて強度が高いためコンパクトな棚を作る場合は最適です。
アルミフレームは断面サイズで分類されており、(15×15mm)から(100×100mm)まで幅広いラインナップとなっています。断面形状も正方形だけでなく、長方形もあります。そのため用途に応じて使い分けが可能で、例えばカーポートから小さな棚まで幅広いDIYに適応できます。フレームサイズと一緒にブラケットなどの部品もそのサイズ専用となるので注意が必要です。
まず狭いスペースで棚を造る場合、材料のサイズを小さくする必要があります。
木材とアルミの強度を同じサイズで比較すると当然アルミの方が高くなります。
もし同じ強度で作る場合、木材よりもコンパクトに作ることができます。
さらに狭いスペースに合わせて複雑な構造になった場合、
アルミフレームの高い自由度があればそれに対応することが十分可能です。
3. 脱衣所の棚の設計
脱衣所の棚を作るにあたり、何を収納するかまずはリストアップします。
(脱衣所に収納する物)
・家族4人分の着替え
・洗濯かご
・シャンプーなどの予備品
・タオル
・ハンガー掛け
この中でハンガー掛けがピンとこないですね。
これは妻の希望で冬場の入浴時に洗濯しない衣類を一旦かけたり、
洗濯機から洗った衣類を取り出して一旦かけたいとの要望です。
脱衣所には据付の洗面台と洗濯機があり、さらに着替えるスペースを確保しつつ
コンパクトな棚を作る必要があります。
そこでまずは3D CADを使って棚の設計を行いました。
アルミフレームを使ってDIYするときには3D CADを使って設計することができます。
これはメーカから無料で提供されているので誰でも使うことができます。
これを使えば作る前に事前に寸法や構造をあらゆる角度から確認できるため間違いが少なく、
さらにアルミフレームの長さや部品の個数も計算してくれるので大変便利です。
アルミフレームやアルミパイプには専用の3D CADが無料で提供されています。そのためこれを使えば作る前に色んな角度から見ることが可能となり、設計ミスが少なくなります。さらに部品の長さや種類、数なども自動で計算してくれるので部品手配ミスや加工ミスも低減することができます。
こちらが実際に設計した脱衣所の棚のCAD図面です
リストアップした収納品を全て1つの棚に納めることは困難なので2つの棚を作ります。
現在棚を置いている壁側に5段の収納棚を作り、そこに着替えやストック品を収納します。
そして洗濯機の上の空いてるスペースにカゴが置ける台を作ります。
さらにこれらの2つの棚を天井付近で連結してここをハンガー掛けにします。
このように自分の欲しい棚を好きなサイズで作れることがフレームの良い点です。
またこの棚の寸法は次のようになっています。
この寸法は実際に脱衣所を計測して無駄がないように考えました。
設計の詳しい様子はこちらの記事を参考にしてください。
アルミフレームは専用の3D CADを使って設計できます。5段の棚は高さが約2m、幅1m、奥行き0.3mで家族の着替えやタオル、ストック品などを収納。洗濯機の上に棚を作って洗濯カゴを置きます。これら2つの棚を天井付近で連結して一体化してそこにハンガーを掛けれるような構造です。
4. 脱衣所のコンパクト棚の製作
CAD設計が終わると各フレーム長が自動計算されるので、その長さにフレームを切断します。
アルミフレームは金属なので木材に比べて多少加工しにくいです。
しかしアルミは鉄やステンレスなど他の金属に比べて柔らかいので特殊な工作機なしでも
十分に加工することができます。
アルミフレームは木材よりも強度があるので同じ耐久性の物でもコンパクトに作れます。その反面、木材に比べて加工が少し大変で木材ほど簡単に切断できません。そこで様々な工作機やハンドソーで実際に切断して比較しました。その結果、特別な工作機は必要なく簡単に入手できるもので加工できました。
切断したフレームは全部で35本で180mm~2,000mmまでサイズはばらばらです。
これを手計算で求めると大体間違えます。
しかし3D CADを使えば間違うことなくフレーム長が分かるので本当に便利です。
このように便利なアルミフレームやパイプの購入方法ですが、
実はホームセンターなどではほとんど販売されていません。
一般的にはミスミやモノタロウといったweb商社を経由して購入できますが、
個人購入はなかなか難しいかもしれません。
しかも自分で必要な部品の長さや種類、数量を調べてそれぞれ注文するので
手配するのも大変です。
しかし「LINK YOUR DESIGN」を利用すればメルカリなどを使って
手軽にアルミフレームやアルミパイプを購入することができます。
しかも既に設計されて必要部品の種類や数量がまとまった部品リストが手に入り、
注文も一括で一回で済みます。
詳しい内容はこちらをご覧ください。
アルミフレームやパイプの欠点は入手性の悪さです。ホームセンターでは販売されておらずほとんどネット販売のみです。一般的にはミスミやモノタロウなどのweb商社経由で購入しますが、個人では難しいです。しかしメルカリなどでも購入でき、必要部品を一括購入できる方法がここにはありますよ。
4.1 5段棚の組立て
次に切断したアルミフレームをブラケットを使って組み立てていきます。
まずは壁側の5段棚を先に製作し、その次に洗濯機の上の棚を作ります。
そして最後に2つの棚を連結する順序で製作します。
アルミフレームの組立てはブラケットと呼ばれる部品で行います。
アルミフレームやアルミパイプの組立ては六角ボルトを締めこむだけの簡単作業です。六角レンチ1本あれば全てを組み立てることができます。ウチの小学2年生の子供でもこの通り。誰が作っても同じように組みあがるので技術が要らず、初めての方やDIYしない人も安心して利用できます。
まずは脱衣所から物を運び出して、そこに5段棚を組立てましょう。
アルミフレームは100均部品との相性がよく費用を抑えるためにいくつか利用しています。
隅金やヒンジなどの構造部品からワイヤーネットやコロといった補助的な部品まで
様々な部品を簡単に取り付けることができます。
アルミフレームは100均と非常に相性がよく、色んな物が利用できます。構造部品だと金具や金属プレート、ヒンジや鍵などが簡単に利用できます。またアルミフレームの溝を利用してワイヤーネットやコロなどを取り付けることも可能です。ここでは実際に私が利用する100均部品を紹介しています。
4.2 洗濯機の上の棚を製作
次に洗濯機の上の棚を組み立てます。
一般的な棚は組立てて設置することが多いため、いったん洗濯機を動かす必要があります。
しかしアルミフレームは洗濯機がある状態でそこに棚を組み上げることができます。
アルミフレームは20mm角なのでこれが通る隙間があれば組立て可能です。
このように設置している物や家電を動かさずにその場に棚を追加したいときには
アルミフレームがとても便利です。
4.3 棚どうしを連結
最後に5段の棚と洗濯機の上の棚を連結させます。
連結させるアルミフレームはブラケットで固定しているので自由に位置や高さを
変更することができます。
これで脱衣所の棚の完成です。
各工程の詳細はこちらの記事を参考にしてください。
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(詳細記事)
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5. 脱衣所の収納棚が完成
組み上げた棚に収納箱を置けば完成、収納もたっぷりでストック品も置けます。
やはり上の空間を利用すれば相当量の収納量を作りだすことができます。
また奥行きを350mmにしたことでこれまでの棚と同じくらいの着替えスペースが
確保できています。
次に洗濯機上の棚ですが、下板を取付ければこのようにカゴを置くことができます。
こちらはまだ上にスペースが残っているので多段にすればさらに収納可能です。
最後にハンガー掛けです。
フレームが細いので強度的に不安に思えますが、大人(60kg)がぶら下がれるほど強い。
洗面台の鏡を見ながら服を合わせるときにも利用できそうです。
さらに2つの棚を連結したお陰で全体の強度が強くなり、壁に固定せずに置いているだけでも
全く倒れる気配がありません。
子供がよじ登れるくらいです。
賃貸で壁に穴あけできない場合にピッタリです。
さあ、気になるお値段です。
収納箱を除いたアルミフレーム部品の合計費用は¥15,000程度となりました。
これが高い安いは個人の判断ですが、これだけ自由にオーダーメイド風で作ったので
私的には大満足です。
詳細な部品リストや完成様子はこちらをご覧ください。
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(詳細記事)
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脱衣所の棚は如何だったでしょうか?
これほど自由な構造であれば自作DIYでしか手に入らないと思います。
そしてアルミフレームが狭小空間にとても適していると改めて感じました。
またこれ以外にも脱衣所の棚を製作していますが、そちらはまた異なる特徴があります。
住んでいる家の洗面室がとても狭く、家族4人分の着替えや洗剤などを置く収納場所がありません。そこでアルミフレームを使って洗濯機の上やちょっとしたスペースを有効的に利用できる収納棚を作りました。市販品の棚だとどうしても無駄なスペースが出来ますが、自分で設計して作れば最適。しかも100均を利用して費用も抑えました。
アルミフレームやパイプを使ったDIYを一緒にしてみませんか?
DIYする時間や工具がない
普段DIYをしないので自信がない
そんな方にも安心で手間がかからず欲しい物が手に入る共同DIYです。
まず設計や構想は御自分で考えて欲しいものをイメージしてください。
もし自分で加工から組み立てまでされる方は必要に応じてアドバイスを致しますし、
手間な部品手配や加工をしたくない方はこちらで実施して組み立てる状態の部品を
お送りすることもできます。
サポートやアドバイスは無料で実施しているためできる事、できない事があります。
詳しいサポート内容や進め方はこちらで説明しています。
またこれまでのサポート事例はこちら。
「サポート事例集」
これまでアルミパイプやアルミフレームで製作した作品はこちらです。
アルミフレームを使ってキッチンに壁収納を作りました。壁を傷付ける事なく、アルミフレームを突っ張り棒のように固定して他の部品を組み立てていきます。アルミは燃えないので火の回りで使っても安心。しかも100均部品を利用したからくりがあります。右の写真でテーブルがありますが、どこか判りますか?
住んでいる家の洗面室がとても狭く、家族4人分の着替えや洗剤などを置く収納場所がありません。そこでアルミフレームを使って洗濯機の上やちょっとしたスペースを有効的に利用できる収納棚を作りました。市販品の棚だとどうしても無駄なスペースが出来ますが、自分で設計して作れば最適。しかも100均を利用して費用も抑えました。
住んでいる賃貸住宅には軒や屋根がなく、洗濯物を干したり自転車を雨から避ける場所がありません。そこでアルミパイプを使って幅4mもあるテラス屋根を作りました。特徴は壁を傷付けたりコンクリートを使用せずにいつでも元に戻せること、目隠し壁まで取り付けても費用は4万円台という点です。
うちでは何故か長男だけが花粉症です。そのため花粉の季節になると目を赤く腫らして微熱が出るので辛いです。そこで洗濯物を干すためのサンルームをアルミフレームで作ってみました。大きな扉も付けて布団も干せます。ところがサンルーム内の温度は確かに上がりましたが、洗濯物が乾かない!?そこにはサンルームの落とし穴がありました。
今の賃貸部屋は間取りがとても悪く、リビングに入る扉を開けるとキッチンが全部見えてしまいます。キレイな時は問題ありませんが、そうでないと大変。そこでキッチンを丸ごと囲う目隠しカーテンをアルミパイプで作りました。パイプを突っ張り棒のように使えば、どんな場所にでもカーテンや壁、扉を作ることができますよ。
サンルームで検討した経験をもとに、部屋干しでもあっという間に乾かせる回転式乾燥スタンドを自作DIYしました。扇風機の風を当てると洗濯物がくるくる回転して万遍なく均一に乾かすことができます。蒸発した水蒸気も効率よく排出し、扇風機だけで乾くので電気代も10円程度で済みますよ。
高さ2mもあるパントリーには据付の棚がありません。そこで収納棚を作り、上の空間まで無駄なく利用できるようにします。ただ問題はここが賃貸住宅であること。そのため壁に直接ビスや釘は使えません。そこでパイプを突っ張り棒のようにして固定することで10kgの米袋を載せてもビクともしない棚にしました。
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