1. はじめに
以前、アルミパイプを使って賃貸住宅にテラス屋根をDIYしました。
アルミパイプと波板を使っていつでも元に戻せるテラス屋根です。
目的は長男が通学で使う自転車を保管するためです。
特に雨の日は屋根の下で濡れずに準備できるのでとても楽になるはずでした。
住んでいる賃貸住宅には軒や屋根がなく、洗濯物を干したり自転車を雨から避ける場所がありません。そこでアルミパイプを使って幅4mもあるテラス屋根を作りました。特徴は壁を傷付けたりコンクリートを使用せずにいつでも元に戻せること、目隠し壁まで取り付けても費用は4万円台という点です。
しかし、雨の日でも自転車を停めていない!?
テラス屋根を使わない理由は向かい側に面した通学路を通る同級生に見られることらしい。
確かに賃貸住宅のフェンスがメッシュ状で目隠しになりません。
最近の住宅ではこのようなメッシュメンスが多いですね。
これは施工費用が安く、基礎のそれほど必要ないことで選ばれています。
しかしプライベートを確保する意味ではあまり役に立ちません。
もしここが持ち家であれば独立基礎を使った目隠しフェンスを作ることができます。
実際に高さ1.8m、幅8mの目隠しフェンスを5万円以下で作ったこともあります。
野地板とアルミパイプを使って高さ1.8m、幅8mの目隠しフェンスをDIYしました。独立基礎を作ってそこにアルミパイプを建てて塗装した野地板を貼り付けます。板の貼り方を工夫したことで目線が隠れて風が抜けるフェンスとなっています。しかも製作費用はナント5万円以下!?
しかしここは賃貸住宅なので基礎を勝手に作るわけにはいきません。
そこで既存のメッシュフェンスを利用してその上に目隠しフェンスをDIYします。
2. 実際にどれくらい見える?
まずは長男が言う通学路から丸見えということを検証してみましょう。
向かい側の通学路から見た家の様子です。
通学路から家まで10m以上は離れていて遮るものはないので確かに見えます。
外で洗濯物を干したり自転車を準備している様子は見えるので目線は気になります。
テラスは幅が4m、高さが約3mあるのでこれを全て壁にするのはお金がかかります。
そこで足元のメッシュフェンスはそのままにその上に目隠し壁を追加します。
高さは波板2枚分の幅で端から端まで貼ることにします。
これでも気になる視線の高さ辺りはすっぽりと隠れてしまい、全く見えなくなります。
材料はアルミパイプとポリカ製波板です。
アルミパイプは加工や組立てがとても簡単なので家庭DIYに最適です。
家庭DIYで利用する金属パイプにイレクターパイプがあります。アルミパイプも同様な用途で利用できますが、イレクターパイプよりも優れた特徴がいくつもあります。ここではイレクターパイプとの比較やアルミパイプの種類について、詳しく紹介しています。
3. 目隠し壁の製作
この方法は通常のメッシュフェンスの上に目隠し壁を取り付けたい時も応用可能です。
ただし事前にメッシュフェンスの固定強度を確認しておいてください。
テラス屋根を製作した際にメッシュフェンスの柱にアルミパイプを固定して
3本自立させています。
この立てたアルミパイプを利用して別のパイプで梁を作り連結してそこに波板を固定します。
材料はアルミパイプ4mを3本とコネクタ、波板6尺と7尺をそれぞれ2枚ずつです。
目隠し壁側は何もないのでこんな感じです。
当初、目隠し壁を想定してはいませんが途中で自由にアレンジできるのが
アルミパイプのメリットです。
まずは柱間隔を測って必要な長さにアルミパイプをカットします。
各アルミパイプ柱の間に2枚の波板を取り付けるので合計4枚の波板を固定します。
波板の両端をアルミパイプ梁に固定するため合計6本の梁が必要です。
次にカットしたアルミパイプをコネクタで取り付ければ梁の完成です。
アルミパイプの切断は市100均のの金物ノコギリでも簡単に切断できます。
アルミパイプの組立ても六角レンチ1本で簡単にできます。
このような加工性、作業性の良さもアルミパイプの特徴です。
アルミフレームは木材よりも強度があるので同じ耐久性の物でもコンパクトに作れます。その反面、木材に比べて加工が少し大変で木材ほど簡単に切断できません。そこで様々な工作機やハンドソーで実際に切断して比較しました。その結果、特別な工作機は必要なく簡単に入手できるもので加工できました。
アルミフレームやアルミパイプの組立ては六角ボルトを締めこむだけの簡単作業です。六角レンチ1本あれば全てを組み立てることができます。ウチの小学2年生の子供でもこの通り。誰が作っても同じように組みあがるので技術が要らず、初めての方やDIYしない人も安心して利用できます。
この梁には事前にタッピングビスを留めるための穴あけ加工がしてあります。
タッピングビスを使わずスクリューネジを使えば波板をそのまま打ち付けることもできます。
最後はポリカ製波板をアルミパイプ梁に貼り付けてビス留めすれば完成です。
波板もコネクタに干渉する部分を事前にハサミでカットしておきます。
まずは左面の上下に波板をビス留めします。
波板の色は屋根で使用した物と同じブラウンを使っているので全く向かい側が見えません。
同じ作業を繰り返して残りの右面に波板を取り付ければ完成です。
この壁のメリットは木材と違い、簡単にこの壁の位置を変更することができる点です。
アルミパイプ梁を柱に固定しているコネクタは柱に沿って上下に調整できます。
そのため作った後で壁を高くしたり低くしたりという変更が可能です。
またアルミパイプは雨に濡れても錆びないので屋外使用に最適です。
4. 気になる外観は?
こうして出来上がった目隠し壁がこちらです。
屋根も住宅も同じブラウンなので一体感があってなじんでいます。
雨や風の入り込みもほとんどなくなったので雨天時もここで作業することができます。
次に向かい側の通学路から見た様子がですが、以前と比べるとだいぶ見えません。
何か作業しても人の気配がわかるだけで顔や何をしているかまではわかりません。
洗濯物を干しても気にならないでしょうね。
最後に家の中から見た様子です。
向かい側の道路が全く見えなくなり人目が気になりません。
以前は人目が気になりレースカーテンを常にしていましたが、
これからはカーテンを開けても安心です。
景色はみえませんがしっかり光は入るので暗くなった様子もありません。
5. さいごに
長男の要求で始まった目隠し壁のDIYは終わってみれば案外良いものでした。
以前はやはり丸見えになるのでカーテンを閉めていることが多く少し暗い感じでしたが、
これからはカーテンを全開にしておけます。
横なぐりの雨でも全く濡れることもありません。
洗濯物も気にしなく干すことができますね。
さて追加でかかった費用ですが全ての部品を合わせても1万円以下です。
アルミパイプはホームセンターで販売されておらずネットで購入することになります。
アルミフレームやパイプの欠点は入手性の悪さです。ホームセンターでは販売されておらずほとんどネット販売のみです。一般的にはミスミやモノタロウなどのweb商社経由で購入しますが、個人では難しいです。しかしメルカリなどでも購入でき、必要部品を一括購入できる方法がここにはありますよ。
テラス屋根の総費用は4万円台となりますがこのサイズだと安いと思います。
壁をもう2面追加すれば小屋を作ることができます。
波板をブラウンでなくもっと透明な物を選べば小さな温室くらいはすぐに作れそうです。
アルミパイプは3D CADで設計できるため事前に立体的に見る事ができます。
こちらにテラス屋根をDIYした時の様子を詳しく紹介しています。
新しく引越しした賃貸住宅では軒がほとんどなく、雨が降ったときに自転車などを保管する場所がありません。そこでテラス屋根をDIYしてみます。まずは使用する材料とテラス屋根のサイズを決めます。賃貸なので住宅の壁に傷をつけず、コンクリートも使用できない状況ですが、DIYする方法はありますよ。
アルミパイプを使ったDIYでは3D CADを使って設計することができます。設計したテラス屋根は幅が4m、高さが3m、奥行き2mと非常に大きく、材料も50mも使用します。またパイプで4mの物干し竿を設置して洗濯物も干せるように考えました。
3D CADで作ったテラス屋根をDIYしていきます。まずは基礎部分と屋根の柱となるパイプを固定していきます。基礎部分はコンクリートを使用せずにアクセサリ品のスタンドを利用して杭で固定します。柱はフェンスの基礎を利用して固定。サッシ枠などを利用して補強を入れることでしっかり固定できました。
基礎と柱が完成したら次に屋根を取り付けます。屋根材はポリカ製の波板を使用し、それをアルミパイプに直接タッピングビスで固定していきます。最後に物干し竿を取り付ければ完成です。アルミパイプには便利なコネクタが準備されているので、とても簡単に物干し竿を取り付けられます。
完成したテラス屋根は自転車を3台停めても十分にスペースが残る広さです。洗濯物もちゃんと干せて、雨が降っても濡れることはありません。さらに台風が直撃しても壊れません。ここでは製作に掛った費用や反省点をまとめました。これだけ大きいものを作っても費用はナント3万円台!?
完成したテラス屋根に後日、目隠し壁を追加DIYすることになりました。アルミパイプの良い点はこのような追加DIYがとても簡単にできます。ここではアルミパイプを追加して幅4m、高さ約1.5mの目隠し壁を作っています。これで洗濯物を干しても向かい側の道路からは全く見えません。
テラス屋根のDIY方法についてはいくつか質問をいただきます。そこで多い質問は屋根の角度の付け方です。アルミパイプを使った場合、角度の付け方は3通りあります。角度の調整幅や自由度、費用などを考えて最適な方法を選ぶことができるので、どんな角度の屋根も作れます。
今回の目隠し壁DIYは如何でしたか?
パイプやフレームを使うとDIYの幅が広がり色んなものを簡単に作れるようになります。
特に住宅の境界フェンスがメッシュフェンスで目隠しを検討したいと考えの方には
安い費用で自分で製作できるのでオススメです。
この記事を読んでいただいた方の参考になれば幸いです。
アルミフレームやパイプを使ったDIYを一緒にしてみませんか?
DIYする時間や工具がない
普段DIYをしないので自信がない
そんな方にも安心で手間がかからず欲しい物が手に入る共同DIYです。
まず設計や構想は御自分で考えて欲しいものをイメージしてください。
もし自分で加工から組み立てまでされる方は必要に応じてアドバイスを致しますし、
手間な部品手配や加工をしたくない方はこちらで実施して組み立てる状態の部品を
お送りすることもできます。
サポートやアドバイスは無料で実施しているためできる事、できない事があります。
詳しいサポート内容や進め方はこちらで説明しています。
またこれまでのサポート事例はこちら。
「サポート事例集」
これまでアルミパイプやアルミフレームで製作した作品はこちらです。
アルミフレームを使ってキッチンに壁収納を作りました。壁を傷付ける事なく、アルミフレームを突っ張り棒のように固定して他の部品を組み立てていきます。アルミは燃えないので火の回りで使っても安心。しかも100均部品を利用したからくりがあります。右の写真でテーブルがありますが、どこか判りますか?
住んでいる家の洗面室がとても狭く、家族4人分の着替えや洗剤などを置く収納場所がありません。そこでアルミフレームを使って洗濯機の上やちょっとしたスペースを有効的に利用できる収納棚を作りました。市販品の棚だとどうしても無駄なスペースが出来ますが、自分で設計して作れば最適。しかも100均を利用して費用も抑えました。
住んでいる賃貸住宅には軒や屋根がなく、洗濯物を干したり自転車を雨から避ける場所がありません。そこでアルミパイプを使って幅4mもあるテラス屋根を作りました。特徴は壁を傷付けたりコンクリートを使用せずにいつでも元に戻せること、目隠し壁まで取り付けても費用は4万円台という点です。
うちでは何故か長男だけが花粉症です。そのため花粉の季節になると目を赤く腫らして微熱が出るので辛いです。そこで洗濯物を干すためのサンルームをアルミフレームで作ってみました。大きな扉も付けて布団も干せます。ところがサンルーム内の温度は確かに上がりましたが、洗濯物が乾かない!?そこにはサンルームの落とし穴がありました。
今の賃貸部屋は間取りがとても悪く、リビングに入る扉を開けるとキッチンが全部見えてしまいます。キレイな時は問題ありませんが、そうでないと大変。そこでキッチンを丸ごと囲う目隠しカーテンをアルミパイプで作りました。パイプを突っ張り棒のように使えば、どんな場所にでもカーテンや壁、扉を作ることができますよ。
サンルームで検討した経験をもとに、部屋干しでもあっという間に乾かせる回転式乾燥スタンドを自作DIYしました。扇風機の風を当てると洗濯物がくるくる回転して万遍なく均一に乾かすことができます。蒸発した水蒸気も効率よく排出し、扇風機だけで乾くので電気代も10円程度で済みますよ。
高さ2mもあるパントリーには据付の棚がありません。そこで収納棚を作り、上の空間まで無駄なく利用できるようにします。ただ問題はここが賃貸住宅であること。そのため壁に直接ビスや釘は使えません。そこでパイプを突っ張り棒のようにして固定することで10kgの米袋を載せてもビクともしない棚にしました。
キッチンで食器洗いや料理をしているときにちょっとした物置き台が欲しくなります。例えばタブレットで動画を見たり、ボウルや野菜などの材料をちょっとだけ置くなど。そんなときに便利な可動式物置き台をアルミパイプでDIYしました。この台はスライドして自由に動かせるので作業する場所でいつも使えます。
賃貸住宅のキッチンのシンク回りが狭くて作業がとてもやりずらい。食洗機が付いておらず食器カゴを使ってますが、これがシンクの上で場所を取ります。そこで食器カゴをシンクタンクの上に置ける台をアルミフレームでDIYします。水にぬれても錆びない材料なので水回りにピッタリです。
スズキアルトに2mの長さがある車中泊用フラットベッドをアルミフレームでDIYしています。このベッドは共同DIYで私が設計や加工を担当し、離れて住む友人が車中で組立てを実施しました。アルミフレームは設計や加工に経験が必要なものの、組立てはとても簡単で誰でもすぐにできます。
空いたスペースにぴったりのハンガーラックをアルミパイプでDIYしました。このラックは2段式になっていて、それぞれ高さを自由に変更することができます。上段は長男の服、下段は次男の服を掛けています。自分の好きなサイズで作れて子供の成長に合わせて簡単に調整できます。
屋外でしっかり保管できるロードバイクの車庫をアルミフレームでDIYしました。ショーケースのように完全に覆った車庫で雨風が一切入りません。出し入れが簡単なように複数の扉が付いており、この中でメンテナンスもできます。鍵を付けることもできるので防犯対策にもなりますよ。
私は子供と一緒に車中泊するのが趣味です。これまでも色んな場所へ行ってきました。しかし子供が大きくなり車中で寝るのが難しくなってきたので、アルミフレームを使ってフラットベッドを作りました。このスペースがあれば子供二人連れての車中泊も全然大丈夫です。