ここではアルミパイプを使って扇風機の風力で
洗濯物を回転させて乾燥させるスタンドを
自作して、その評価を行っています。
普通に部屋干しするよりも数倍速く
乾燥することが出来ます。
製作過程から動作方法、様々な評価や改良など
シリーズになっています。
これまでの記事はこちらからどうぞ。
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乾燥スタンドの製作過程です。
1時間くらいで造れます。
乾燥スタンドの動作の様子です。
天気干しや普通の部屋干しと乾燥速度を
比較した実験結果です。
乾燥スタンドの性能をアップするための
現状調査です。
乾燥スタンドをより速く回転させる
方法を調査した結果です。
6. 雨天時のテスト結果
部屋の湿度が80%以上の環境下で
乾燥スタンドを使った結果です。
7. 乾燥速度の数学的考察
これまでの実験データをまとめて
部屋干しの公式を考えました。
1. はじめに
これまで晴れた昼での乾燥スタンドの評価を
行って、その実力を見てきました。
このときは天気干しよりも速く乾く
素晴らしい結果となっています。(* ̄ー ̄)v
しかしこのときの条件は、
①天気が晴れ
②乾燥注意報有り
③窓を開けた状態
という、比較的乾燥しやすい状態でした。
そこで今回は梅雨をイメージして雨天時に
乾燥スタンドを使って部屋干しを行いました。
これでも速く乾けば本物ですね。
2. テスト条件
梅雨をイメージするために雨が降るのを
待って部屋干しして、洗濯物の重量変化を測定。
わざわざ雨の日に部屋干しするとは
傍から見ればもはや病気・・・
しかもあえて乾きにくい厳しい環境にしています。
(テスト条件)
・雨天時に窓を開けてあえて室内の
湿度を80%まで上げた。
・部屋は6畳間でドアや窓を閉め切った
状態で部屋干しする。
・タオル12枚を下段のみで干す。
・テストは夜間に実施、気温14℃。
さあ、結果が楽しみですね。(笑)
3. テスト結果
予想通り昼間の晴れた時に比べると
だいぶ乾燥時間が長くなりました。
しかし約4時間でほとんど乾く結果です。
このときは回転数は10rpm(10回転/分)です。
やはり洗濯物を増やしても回転数は変わらない
みたいですね。
乾燥中はすぐに室内湿度が上昇して、
最終的に湿度は90%以上。
タオル12枚も干すと800gほどの
水蒸気がでるので当然です。
乾燥したタオルに部屋干し臭なく一安心。
ドアを開けて部屋を密閉しなければ、他の部屋にも
水蒸気が逃げるのでもう少し速く乾きそうです。
4. 乾燥速度の比較
前回の普通の部屋干し(12℃、50%)と
乾燥速度を比較してみましょう。
(乾燥スタンドなしの普通の部屋干しです)
雨天時ではあえて厳しい環境下を作るため、
洗濯物重量は2倍となっています。
このグラフでは時間とともに洗濯物の重量が
反比例で減少する様子が見てとれます。
この減少するときの傾きを乾燥速度です。
(厳密には違うかもしれませんが・・・)
両者を比較するといずれも約-3.5[g/分]で
ほぼ同じとなっています。
つまり1分間で干したタオルから3.5gの水分が
蒸発したことになります。
これはすなわち、
乾燥スタンドを使った部屋干し(14℃、90%)
スタンド無しの普通の部屋干し(12℃、50%)
が同じ速さで洗濯物が乾燥しているという意味です。
これを見れば普通の部屋干しが如何に乾かないかが
よく判ります。
この評価・比較方法は面白いと思います。
今回の比較では温度が多少違いますが、
乾燥スタンドを使って部屋干しする場合と
除湿器で湿度を40%下げた場合は
同じ結果と言えるのではないでしょうか?
つまり仮に除湿器で室内湿度を40%以上
低下させることができれば除湿器の方が
優れており、逆にそこまで除湿できなければ
乾燥スタンドの方が優れている?
このような考察を次回考えたいと思います。
5. まとめ
今回は梅雨時期の部屋干しを見立てて、
高湿度、密閉された部屋の中での
乾燥スタンドの評価を行いました。
その結果、湿度が90%以上の環境でも
4時間ほどでおおよそ乾燥させることができ、
部屋干し臭もしていません。
梅雨の時期が待ち遠しくなってきました。
さらに改善の余地もまだあるため、
さらなる乾燥時間短縮も見込めます。
こんなささやかな興味を持つことで、
楽しく梅雨時期を乗り切れそうです。
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