アルミフレームやアルミパイプはとても便利な材料でこれまで多くの
DIYに利用してきました。
しかしこれまでいくつも製作した私の経験上、寸法を間違えることが多くあります。
アルミパイプだとコネクタ部分の寸法やアルミフレームだとブラケット部分の重なりを
間違いやすいからです。
またブラケットやコネクタ、ナットなどの使用部品の数も間違うことが多いです。
ここではそんなミスを少なくする設計ツール 3D CADをご紹介します。
このソフトはメーカから無料で提供されており、誰でも自由に扱うことができます。
これを使えば作る前から構造をあるゆる角度から見れて各フレーム寸法も自動計算されます。
1. フレーム設計の落とし穴
アルミフレームで何か製作しようとしたときにまずは簡単なスケッチをして、
それから必要な材料の寸法を割り出します。
しかし実はこれがなかなか難しい・・・
これまでの製作品を見てもらえるとわかると思いますが、フレームの厚みがあるので
キリのいい数字にならないことが多い。
例えば1,000mm×1,000mmの枠を作る時、2辺は1,000mmで良いのですが
もう2辺は960mmとなります。
これを間違えて1,000mmとしたり、980mmとすることがたまにあります。
このようにして間違ってフレームを切断して組立て時に長さが合わないことに気づいて
手直しをすることが多々あります。
(私が未熟なだけかもしれませんが・・・)
2. 設計ツール 3D CAD
そんなときに有効なのが、
設計ツール 3D CAD
3D CADと聞くだけでちょっとカッコいい。
しかもそれを実際に使っているとすでに気分は設計家気取りです。
誰でも簡単に使えるようにソフトの導入から使い方まで動画で説明しています。
アルミフレームやアルミパイプの基礎から応用まで動画を見ながら学びませんか?ここではアルミフレームの特徴や加工方法、3D CADの使い方、各種部品を使った応用まで幅広く動画で説明しています。アルミDIYの基礎から学んだり、自分の興味ある部品だけ確認のために見ることもできます。初めて扱う方でも安心して利用できることを心がけて動画を作成しています。
これを使うと作る前にどんな風になるのかを様々な角度から具体的に見ることが出来るので、
とてもイメージがつかみやすくなります。
さらに寸法図面や部品表に変換できるためフレーム長や部品数を間違えにくくなります。
この3D CADは3つの図面から構成されています。
1. 3D CAD図面
ここが基本的に作業する画面になり、ここでしか作図できません。
ここでは色んな角度に回転させながら自分が欲しい絵を描いていきます。
ただしこの図面では寸法や距離などを測ることはできません。
2. 2D CAD図面
3D CAD図面で作図が終了すると、次に2D CAD図面に変換します。
この図面では作図することはできませんが、各フレームの寸法や距離などを測って
書くことができます。
そのため寸法確認はこちらの図面を使って行います。
3. 部品表
2D CAD図面に変換するときに部品表も同時に作成されます。
ここでは各アルミフレームの寸法や本数、ブラケットの数などがリストアップされています。
フレームを切断したり、部品を手配するときはこのリストを見ながら行えば
間違いなく3D CADで描いたものが作れます。
3. 3D CADでの設計
まずは3D CAD図面で作るものを描いていきます。
よくあるWindowのソフトみたいになっているので初めて触る私でも扱いやすい。
フレームサイズやブラケットの種類も自由に選べるようになっています。
作図方法はまずは必要なフレームを選んで、そのフレームにブラケットを取り付けて
さらに他のフレームとつなげていく流れです。
このままではBOX形状ですがこの間にフレームを追加してくと最終的にこんな感じに。
実はこれは初めて使う人の練習用です。
そのため作図はしましたが実際にこれを作るつもりはありません。
実際にパソコン上ではこの絵を回転させながらいろんな方向から見ることができます。
例えば、上から見た場合や、
横から見た場合など
作る前から構造物のイメージがはっきりします。
これを使うことで事前に作る物の構造を確認することができるようになります。
この図を見ても分かるようにコロも付けることができます。
また図に反映されていませんが、この台車にはパネルも付いています。
このようにメーカで準備されているアクセサリ類も図面に反映できます。
ただし他の100均部品などを併用したい場合、それは描けませんので注意してください。
3D図面では寸法や距離を測れないので確認するときには2D図面に変換します。
この図面では気になる部分の長さや距離を測って寸法確認ができるようになっています。
最後にこの図面の部品表を出力して、そこに書かれている材料を準備すればOKです。
これで寸法ミスや部品手配ミスなどが大幅に削減できます。
4. 3D CAD設計集
参考までにこれまで私が製作した図面を紹介します。
3D CAD図面と実際に作った物が同時に見れますので比較してみてください。
①アルト車中泊用フラットベッド
まずは、スズキアルト車中泊用ベッドです。
車中に合わせたもので足の長さがそれぞれ異なります。
ちょっといびつな形状です。
ちゃんと2D図面で寸法も入れられます。
実際に製作している様子や完成形はこちらの記事からご覧ください。
遠方にいる友人と一緒にスズキアルトの車中泊用フラットベッドをDIYしました。ここではDIYを分業化して設計、加工を私が担当、最後に車中に組み立てるのは友人が担当しました。初めての試みでしたが、3D CADを導入して互いのイメージを合わせることで望みの物が作れました。
②脱衣所の棚
これは2つの棚を連結した構造となっています。
結構大きいもので高さは2mあります。
こちらの2D図面はわかりやすく分割です。
今の脱衣所は狭くて家族4人分の着替えを入れる収納がありません。そこで空いている高さ方向のスペースを利用した収納棚をアルミフレームでDIYしました。アルミフレームは洗濯機や洗面台を動かさずに親指程度の隙間に通して組立てできるのでとても便利です。
③テラス屋根
これは横が4m、高さ3m、奥行き2.3mです。
結構大きいでしょう?
しかもこれはアルミフレームでなくアルミパイプで造っています。
3D CADではアルミフレームだけでなくアルミパイプも同様に作図出来ます。
こちらが2D図面です。
失敗したのでお恥ずかしいですが・・・
住んでいる賃貸住宅には軒や屋根がなく、洗濯物を干したり自転車を雨から避ける場所がありません。そこでアルミパイプを使って幅4mもあるテラス屋根を作りました。特徴は壁を傷付けたりコンクリートを使用せずにいつでも元に戻せること、目隠し壁まで取り付けても費用は4万円台という点です。
④可動式収納棚
これは階段下収納にぴったり入る可動式収納棚です。
実はこれにはコロや仕切り板などが付いていますが、いずれも100均部品や
ホームセンターから購入した部品なので図面に反映できません。
階段下収納がありますが、奥に深くて天井に凹凸があって使いにくい。そこで収納スペースにピッタリな可動式収納棚をアルミフレームと100均部品でDIYしました。何があるか一目でわかるようになり、棚を引き出すことで簡単に出し入れできます。収納量も増えてとても便利になりました。
⑤パントリーに突っ張り収納棚をDIY
こちらは高さ2m以上もあるパントリーに収納棚をDIYしたものです。
賃貸住宅なので壁を傷付けることができず、アルミパイプを突っ張って固定する
方法を採用しました。
これも図面でキチンと描けますよ。
高さ2mもあるパントリーには据付の棚がありません。そこで収納棚を作り、上の空間まで無駄なく利用できるようにします。ただ問題はここが賃貸住宅であること。そのため壁に直接ビスや釘は使えません。そこでパイプを突っ張り棒のようにして固定することで10kgの米袋を載せてもビクともしない棚にしました。
⑥キッチンに可動式物置台をDIY
キッチンカウンターにタブレットや皿、ボウルなどをちょっと置ける物置台をDIYしました。
アルミパイプを使い、パイプに沿って自由に位置を動かすことができます。
キッチンで食器洗いや料理をしているときにちょっとした物置き台が欲しくなります。例えばタブレットで動画を見たり、ボウルや野菜などの材料をちょっとだけ置くなど。そんなときに便利な可動式物置き台をアルミパイプでDIYしました。この台はスライドして自由に動かせるので作業する場所でいつも使えます。
アルミフレームやパイプを使ったDIYを一緒にしてみませんか?
DIYする時間や工具がない
普段DIYをしないので自信がない
そんな方にも安心で手間がかからず欲しい物が手に入る共同DIYです。
まず設計や構想は御自分で考えて欲しいものをイメージしてください。
もし自分で加工から組み立てまでされる方は必要に応じてアドバイスを致しますし、
手間な部品手配や加工をしたくない方はこちらで実施して組み立てる状態の部品を
お送りすることもできます。
初めて使う材料で不安な方も安心して製作DIYすることができますよ。
気に入った市販品が見つからない場合は試してみては如何でしょうか?
詳しいサポート内容や進め方はこちらで説明しています。
またこの材料を簡単に入手したい人向けの
サービスも実施しています。
1日以内にSUS社製商品のお見積りを
提出しています。
ホームセンターで入手できない部品も
こちらだと簡単に入手できます。
またこれまでのサポート事例はこちら。
「サポート事例集」
この他のDIY作品もこちらから見れますので興味があればご覧ください。
「製作集」
(参考ページ)