1. はじめに
フレームDIYラボではアルミフレームやG-funを
使ったものづくりをサポートしています。
今回は異なるメーカーのアルミフレームを
一緒に使用した事例を紹介します。
ここではアルミフレームやパイプ(G-fun)を
使ったDIYを紹介していますが、
オンライン共同DIYも行なっています。
これはアルミフレームやパイプのDIYを
一緒に協力しながら行う活動です。
アルミフレームやパイプはとても便利な材料で
木材にはない優れた特性がありますが、
普段身近にないため使い方がわからない
という欠点があります。
そこでアルミフレームやパイプの使い方や選定、
設計などをアドバイスしながら初めての人でも
安心してDIYできるようにするものです。
これまでの共同DIY事例はこちらで見れます。
アルミパイプやアルミフレームを使ってみたいという方と一緒に共同DIYを行っています。これらの材料はとても便利ですが入手性の悪さからあまり知られていません。そのため部品選定や使い方、加工、組立方法など初めての人はわかりにくいです。そこで共同DIYでは誰もが扱えるようにサポートしています。
愛知県のKさんと一緒に既存の車中泊ベッドに
新たに補強足を追加しました。
既存ベッドはアルミフレームでできていますが
レコフレームが使用されています。
私が扱うSUS製とは異なるメーカーで
部品に互換性はありません。
本来は同じメーカで統一するのがお勧めですが、
今回はレコフレームとSUS製フレームを
一緒に使って作ってみます。
2. 相談内容
こちらがKさんからいただいた相談内容です。
youtubeやブログを見てご連絡致しました
車中泊仕様の軽自動車に乗っているのですが、
おそらくベッ
超えてしまっておりベッド板
支えになるトランクカーゴ等を挟まないと
ベッド板が沈んで
そこで運転席と荷室の間にアルミフレームの
支えがあるのでそれを拡張して
ベッド板を支えられるサポートを
作成で
最近は車中泊の流行もあり後部座席が初めから
フラットになるケースが多くなりました。
日産NV100クリッパーも車中泊ができて
後部座席を倒すとフラットになります。
しかしベッド足の本数が少なく弱いため
横になるとベッド板が沈んでしまうそうです。
車中泊ではベッドの安定感が非常に重要なので
このままでは安心して楽しめません。
そこで新たにベッド足を追加して改善します。
こちらが現状のベッド部分です。
ベッド中央付近がたわみやすく下にものを
挟んで支えながら普段使用されています。
そこでここに新たな足を追加して改善します。
既存品はアルミフレームが使用されています。
断面の写真などを確認したところ、
レコフレームの40mmサイズということが
わかりました。
私が使用するSUS製フレームとは異なるため
そのままでは併用することはできません。
3. 車中泊ベッドDIY
3.1 車中泊ベッドDIY 材料
アルミフレームはアルミを押出した角材で
誰でも簡単に組立できる材料です。
家庭ではあまり知られていませんが、
企業や工場では一般的に使用されています。
アルミフレームは断面サイズで分類されており、(15×15mm)から(100×100mm)まで幅広いラインナップとなっています。断面形状も正方形だけでなく、長方形もあります。そのため用途に応じて使い分けが可能で、例えばカーポートから小さな棚まで幅広いDIYに適応できます。フレームサイズと一緒にブラケットなどの部品もそのサイズ専用となるので注意が必要です。
アルミフレームは複数社で製造されていますが
統一規格がなく互換性がありません。
フレームサイズのラインナップや断面形状、
ナット形状が異なり共通品ではありません。
詳しくはこちらの動画で紹介しています。
基本的には同じレコフレームで制作する方が
望ましいのですが、部品が入手できません。
そこでレコフレームとSUS製を併用します。
ポイントはナットとブラケットです。
レゴフレームとSUS製の断面図を比べると
ナットが入る溝の形が違います。
そのため同じナットを2つのフレームに
共通で使用することができません。
逆に言えばナットとフレームを対で使えば
それぞれ連結可能です。
次はフレーム同士を連結するブラケットです。
ブラケットには位置決め用突起が付いている
ケースがあります。
普段はとても便利で回転を抑制してきちんと
直角連結を実現してくれます。
しかしフレームが異なると突起が邪魔して
ブラケットがはまらないことがあります。
そこであえて位置決めのないブラケットを
選定して使用します。
これで異なるメーカーのアルミフレームを
一緒に使うことができます。
3.2 車中泊ベッドDIY 設計
設計は専用の3D CADで行います。
メーカから提供されているCADで誰でも
自由に使用することができます。
部品の干渉や間違いも事前に確認できるので
大変便利です。
アルミフレームやアルミパイプには専用の3DCADが無料で提供されています。そのためこれを使えば作る前に色んな角度から見ることが可能となり、設計ミスが少なくなります。さらに部品の長さや種類、数なども自動で計算してくれるので部品手配ミスや加工ミスも低減することができます。
Kさんからいただいたスケッチをもとに
CADを使って設計を設計します。
こちらが実際の設計図です。
こちらは全てSUS製のアルミフレームです。
既存足よりもフレームサイズを大きくして
斜めの補強も追加しました。
十分な補強でベッドの上でジャンプしても
問題ないレベルになると思います。
レコフレームと連結するブラケットには
位置決め用の突起がないものを選びました。
このベッド足を既存のベッド足に固定するため
レコフレーム用ナットをいくつか準備します。
3.3 車中泊ベッドDIY 組立
CAD設計が終われば後は部品を手配します。
メーカで指定の長さに切断してくれるので
届いた部品を組み立てるだけで完成です。
アルミフレームの組み立ては六角レンチで
ボルトを締めるだけです。
とても簡単でもし間違っても分解すれば
やり直せるので初めての人でも安心です。
そして完成した車中泊ベッド足がこちらです。
イメージ通りの仕上がりです。
ポイントだったレコフレームとSUS製の連結も
問題なくバッチリです。
ベッドの安定感は飛躍的に良くなったそうです。
こちらが実際のKさんの感想です。
希望通りの仕上がりに感動しております!
ベッド板のきしみもなくなりしっかり
支えられております。
細かなサポート・ご提案ありがとうございます。
私も車中泊をするのでよくわかりますが、
ベッドの安定感はとても重要です。
これからKさんの車中泊の旅が
より楽しくなると嬉しいですね。
4. さいごに
今回は異なるメーカーのアルミフレームを
一緒に使用しました。
各社の違いを知ってれば難しくないのですが、
知らずに扱ってしまうと部品が取り付かず
困ってしまいます。
アルミフレームや各部品には統一規格がなく、
各社製品に互換性はありません。
ただ今回のように既にあるアルミフレームに
追加で改造することもあります。
その際はフレーム連結部分に注意して下さい。
特にナットとブラケットが重要になるので、
抑えておいてください。
この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。
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