カーポート屋根 DIY!アルミパイプと波板で自宅ピッタリに自作します。

1. はじめに

カーポート屋根 をアルミパイプと波板で製作したので紹介します。

フレームDIYラボではアルミフレームやアルミパイプを使ったDIYを紹介していますが、

興味がある人と一緒にLINK YOUR DESIGNという共同DIYも行なっています。

これは実際にアルミフレームやパイプを使ったDIYを一緒に協力しながら行う活動です。

アルミフレームやアルミパイプはとても便利な材料で木材にはない優れた特性がありますが、

普段身近にないため使い方がわからないという欠点があります。

そこでアルミフレームやアルミパイプの使い方や選定、設計などをアドバイスしながら

初めての人でも安心してDIYできるようにするものです。

これまで行なってきた共同DIYの様子はこちらから見る事ができます。


(共同DIYサポート事例集)

アルミパイプやアルミフレームを使ってみたいという方と一緒に共同DIYを行っています。これらの材料はとても便利ですが入手性の悪さからあまり知られていません。そのため部品選定や使い方、加工、組立方法など初めての人はわかりにくいです。そこで共同DIYでは誰もが扱えるようにサポートしています。


今回の相談者は東京都在住のTさんで自宅前スペースにカーポート屋根をDIYしたい相談です。


この度、自宅の駐車場(狭いので自転車置き場)に屋根を付けたくdiyで作成を検討しています。

サポート無料でしたらお世話になりたいと思います。

簡単なエクセルにて寸法等を作成しましたので送付先をお願いします。

予算がゆるせば作成をしてみたいです。


私の自宅にもカーポートはまだありませんが、やはり欲しい設備の1つです。

こちらのアイデアは以前、私が作った自転車小屋の記事を見て考えられたそうです。


(雨避け屋根がある自転車置き場を簡単DIY)

アーネストワン建売住宅には軒がほとんどないので雨よけする場所がありません。そのため外に置いてる自転車や道具が雨に濡れてしまいます。そこでアルミパイプを使った屋根のある自転車置き場をDIYしました。8×1.8×2.5mと大きな置き場ですが、5万円ほどで作れます。しかも補強や基礎をしっかりすることで大型台風が直撃しても壊れませんでした。


そこでTさんと一緒にアルミパイプを使ってカーポート屋根をDIYしてみました。




2. カーポート屋根 のアルミDIY構想

まずはTさんが考えられた案とご自宅の様子を写真で見せてもらいました。

スケッチ図もいただき、寸法も計測されているのでイメージが入りやすいです。

玄関の左側にスペースがあり、ここにカーポート屋根(赤線)をDIYしたいという事です。

確かにこのスペースだけ屋根がなく雨ざらしなのでカーポート屋根があると便利そうです。

カーポート屋根の高さは2700mmほどでそこそこ高さがあります。

地面はコンクリートを敷設されているのでアンカー固定が必要ですね。

玄関の向かい側はブロック塀でこちら側に雨水を流しますが、

すぐそばに隣家があるので雨樋を設ける必要があります。

また屋根の傾斜はフリーコネクタと呼ばれる自由な角度で連結できる

コネクタ部品を使用します。

これらの情報を元に早速材料選定、設計を進めていきます。

3. カーポート屋根 のアルミDIY設計

3.1 カーポート屋根 のアルミ材料

今回、カーポート屋根に使用する材料はアルミパイプです。

アルミパイプは金属のアルミでできたパイプで様々な太さや強度が選べるのが特徴です。

しかしホームセンターなどでは取扱いがないため普段目にすることはありませんが、

企業や工場などでは一般的によく使われる材料です。


(アルミパイプの特徴)

家庭DIYで利用する金属パイプにイレクターパイプがあります。アルミパイプも同様な用途で利用できますが、イレクターパイプよりも優れた特徴がいくつもあります。ここではイレクターパイプとの比較やアルミパイプの種類について、詳しく紹介しています。


アルミパイプどうしの連結にはコネクタという部品を利用します。

このコネクタには角度が調整できるものや垂直に連結できるものなど様々な種類があります。

コネクタの種類や連結強度についてはこちらで詳しく説明しています。

屋根の勾配を付けるために写真にあるような角度調整ができるコネクタを使っています。


(アルミパイプのコネクタ)

 アルミパイプどうしを連結する部品がコネクタです。コネクタにはたくさんの種類があり、連結方向も直角、水平、クロスなど様々な用途に利用できるようになっています。またパイプに沿って動いたり、パイプを軸に回転したりという可動できるコネクタもあります。これを利用すればDIYの幅が広がりますよ。


アルミパイプの柱を四隅に建ててその上に屋根下地パイプを設置して屋根材を固定します。

アルミパイプ柱の固定はアンカーボルトで地面のコンクリートに固定します。

ただこれだけではまだ弱いため住宅の壁とカーポートの一部を固定して補強します。

屋根材には波板を使って下地パイプに直接ビス留めすることにします。

3.2 カーポート屋根 のアルミ設計

アルミパイプやアルミフレームはメーカから専用の3D CADが提供されており、

自分で設計することができます。

これを使う事で作る前にどのような構造になるかを様々な角度から見る事ができます。

このCADについてはこちらで詳しく動画を使って紹介しています。


フレーム、パイプの3D CAD設計)

 アルミフレームやアルミパイプには専用の3D CADが無料で提供されています。そのためこれを使えば作る前に色んな角度から見ることが可能となり、設計ミスが少なくなります。さらに部品の長さや種類、数なども自動で計算してくれるので部品手配ミスや加工ミスも低減することができます。


こちらがTさんと一緒に考えたCAD図です。

まず柱パイプですが、剛性を持たせるために直径43mmのアルミパイプを使用します。

アルミパイプは4種類のパイプ径があるので用途に合わせて選ぶことができます。

さらに径が異なるパイプどうしも連結できるのでとても便利です。

屋根の下地パイプや梁パイプは直径28mmのアルミパイプを利用します。

また雨樋を取り付ける部分はたわまないようにパイプが2本並んだWパイプを使いました。

このパイプの特徴はたわみ量が普通のパイプに比べて1/10になります。

同じパイプ径でも必要な強度を考えながら最適な材料を選ぶようにしています。

雨樋は当初、市販の樹脂製の物を使うことを考えていましたが、

適したサイズがありませんでした。

そこでアルミのチャネルを取り付けて雨樋にします。

アルミは軽くて錆びないのでこのような使い方もできます。

パイプだけでなくチャネルやフラットバーなども一緒に購入することができます。

最後にこのカーポートの固定ですが、各柱パイプにパイプスタンドという部品を使い、

コンクリートにアンカーで固定します。

このような部品はメーカで準備されているので大変便利です。

それと梁パイプと住宅壁との固定にはオフセットサドル部品を使います。

壁と梁パイプを密着させる事ができないため少し離して固定できるサドルが便利です。

この部品はこちらの動画で実際の取付作業の様子を見る事ができます。

このようにメーカにある部品を組み合わせるだけでほとんど作る事ができます。

4. カーポート屋根 アルミDIYの製作

3D CADでの設計が終わるとメーカに部品を手配します。

CADを使えば部品表も一緒に作れるため一括で手配することができます。

またアルミパイプも既に切断されて指定の長さで届くので自分で加工する必要はありません。

どんなに長い部品や重たい物でも自宅まで配達してくれるので買いに行く手間も省けます。

アルミパイプの組み立ては驚くほど簡単です。

アルミパイプの組立作業は六角レンチで締めるだけの簡単作業なので、

組図があれば初めてでも作ることができます。

もし間違って組み立ててしまっても外して組み直すこともできるので安心です。


(アルミパイプの組立て方法)

 アルミフレームやアルミパイプの組立ては六角ボルトを締めこむだけの簡単作業です。六角レンチ1本あれば全てを組み立てることができます。ウチの小学2年生の子供でもこの通り。誰が作っても同じように組みあがるので技術が要らず、初めての方やDIYしない人も安心して利用できます。


この作業の手軽さがあるため初めての人でもすぐにDIYできます。

ただ初めてアルミパイプを使う時、どこにどの部品を使うかわかりません。

そこで私の方で組図を作って事前にお渡ししています。

この組図を元にTさんがDIYされたカーポート屋根がこちらになります。

CAD図通りの仕上がりになっており、素晴らしいカーポート屋根が出来ています。

屋根の傾斜や雨樋の取付けなどはTさんが現地で調整されています。

住宅壁とパイプのサドル固定部分にはシーリングをされて雨漏りがしないように

作られています。

カーポート屋根の固定はパイプスタンドのアンカーと壁へのサドルで行っていますが、

かなりがっしりしているとの事でした。

このような屋根ではなるべく上の方を固定しないと屋根自体がグラグラするので

壁とパイプのサドル固定がポイントになります。

いつも完成したDIYを見せてもらうととても嬉しくなります。

私が現地で見たり触ったりすることはできませんが、

それでも一緒に作った物なので出来上がった時の気持ちは同じです。

このカーポート屋根があると雨の日に玄関まで濡れずに行けるのでとても便利そうです。

奥はちょっとした物を置くスペースに利用されるようです。

屋根があることで空間の持つ価値が全く変わってきます。

雨の日であってもここで洗濯物を干すこともできそうですね。

アルミチャネルで作った雨樋ですが、流れる勢いが強くて雨樋から飛び出たため

後からカバーを付けられました。

この辺りは100均一から購入された部品らしく、TさんのDIY経験の高さが判ります。

やはり机上の考えだけでは上手くいかない事もあるので作りながら修正することもあります。

ただアルミパイプは穴あけ加工やビス留めなど簡単にできるため応用がきく材料です。

波板の固定もタッピングビスを直接打ち込めるためとても簡単に取り付けできます。

Tさんにもとても喜んで頂けたので良いDIYとなりました。

5. さいごに

アルミパイプで作るカーポート屋根DIYは如何だったでしょうか?

「ここにカーポートがあったらいいなぁ〜」

そんな願望から始まったカーポート屋根DIYでしたが、現実の物として完成しました。

LINK YOUR DESIGNではこのような願望や期待から相談を受けることが多いです。

その中には確かに無理な事もありますが、作れることの方がほとんどです。

それはアルミパイプやアルミフレームの設計の自由度の高さや部品種類の豊富さ、

初めてでも扱える作業性の良さがあるためです。

基本的には六角レンチでボルトを締めるだけで組み立てできます。

特別な技術や道具は必要ありません。

もしDIYしたい物や欲しい物があればチャレンジしてみては如何でしょうかね?

分からない点や不安な事があればLINK YOUR DESIGNから気軽に聞いてください。

この記事が皆さんの参考になれば幸いです。


アルミフレームやパイプを使ったDIYを一緒にしてみませんか?

 DIYする時間や工具がない

 普段DIYをしないので自信がない

そんな方にも安心で手間がかからず欲しい物が手に入る共同DIYです。

一人で考えるよりも複数人で考えた方がよりいいアイデアも生まれます。

まず設計や構想は御自分で考えて欲しいものをイメージしてください。

もし自分で加工から組み立てまでされる方は必要に応じてアドバイスを致しますし、

手間な部品手配や加工をしたくない方はこちらで実施して組み立てる状態の部品を

お送りすることもできます。

初めて使う材料で不安な方も安心してチャレンジすることができますよ。

気に入った物が見つからない場合は試してみては如何でしょうか?

サポートやアドバイスは無料で実施しているためできる事、できない事があります。

詳しいサポート内容や進め方はこちらで説明しています。

Link Your Design

またこの材料を簡単に入手したい人向けの

サービスも実施しています。

1日以内にSUS社製商品のお見積り

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ホームセンターで入手できない部品も

こちらだと簡単に入手できます。

 「フレームラボショップ

これまでのサポート事例はこちら。

 「サポート事例集

より詳しくアルミフレームやアルミパイプを知りたい方は動画で実物を使った説明や

実際にDIYしている様子を見ることができます。

フレームキャンパス





テラス屋根や関連する共同DIY事例などはこちらからご覧ください。

アルミパイプを初めて使われる方ばかりですが、皆さん無事に完成されています。


(8mのカーポートに雨よけ壁とDIY)

山口県に住むOさんの自宅カーポートは8mと長いものの、横壁がないため雨が降り込んできます。また通行人からも部屋の様子が丸見えです。そこで雨よけと目隠しを兼ねた壁をアルミパイプと波板でDIYしました。カーポートに新たな柱を追加して波板を取付けたので強度も十分です。

(雨に濡れない!勝手口に屋根を共同DIY)

扉を開けるとそこは雨・・・(涙)そんな状況を克服するために勝手口に幅5m、高さ2.5mの屋根をアルミパイプで共同DIYしました。隣家までの距離が0.6mしかありませんが、屋根があることでゴミ箱など置ける便利なスペースに早変わり。土日で完成するくらいの誰でもできる内容となっています。

(隙間スペースを屋根付き自転車小屋に有効活用)

子供の自転車を保管する場所がなく玄関内に置いていましたが、場所を取るので玄関が狭い・・・。そんな悩みから玄関のすぐそばに屋根を付けて自転車置き場を共同DIYしました。元々屋根がなかったので特に使っていなかったスペースが屋根を付けることで便利なスペースへと生まれ変わりました。

(マンションにテラス屋根を共同DIY)

マンションの庭を全て覆うようなテラス屋根を共同IDYしました。アルミパイプで枠組みを作りポリカ波板を貼り付けた屋根となっています。ただ屋根の大きさが4×4.5mと非常に大きく、基礎ができない場所にそれぞれ柱を立てています。このように規格品にないテラス屋根を自分の好きなように作ることができます。

(自転車置き場にも最適!後付けテラス屋根を共同DIY) 

木製のテラス屋根が古くなったためアルミパイプと波板を使ってテラス屋根を共同DIYしました。幅3m、奥行き8m、高さ3mのテラス屋根で地面には芝生、壁は緑で目隠しをした隠れ家的な空間です。私も欲しいと思うほどの快適空間が実現。初めてアルミパイプを扱う方ですが、立派なテラス屋根を作られています。

(カーポートと既設屋根の間に屋根をDIY)

カーポートと既設屋根の間に隙間があり、雨で濡れてしまいます。そこでアルミパイプを使って屋根を新たに追加することになりました。しかしカーポートと既設屋根は高さが異なるため斜めになってしまいます。このような場所でもアルミパイプであれば簡単に作ることができます。

(ポリカ板とアルミフレームでカーポート隙間屋根を共同DIY)

カーポートと壁の間に隙間があり雨が入り込むため、ポリカ板とアルミフレームで隙間屋根を共同DIYしました。幅700mm、長さ3,300mmの屋根を2枚のポリカ板を貼り合わせて作ります。屋根には傾斜を付けて雨水を一か所に流します。これで雨が降りこむことなく快適に車に乗ることができますね。

(釘やノコギリ不用!?アルミフレームでウッドデッキをDIY)

ウッドデッキを作りたいけど難しそう・・・。そんな方にオススメの釘やノコギリを一切使用しないアルミフレームを使ったウッドデッキのDIYです。幅5m、奥行き4mと非常に大きなウッドデッキですが、電動ドライバーと六角レンチだけでほとんど作れました。土台をアルミで作っているので耐久性も安心です。

(3万円台で作れるテラス屋根)

 住んでいる賃貸住宅には軒や屋根がなく、洗濯物を干したり自転車を雨から避ける場所がありません。そこでアルミパイプを使って幅4mもあるテラス屋根を作りました。特徴は壁を傷付けたりコンクリートを使用せずにいつでも元に戻せること、目隠し壁まで取り付けても費用は4万円台という点です。

(費用3万円!? 2Fベランダにテラス屋根をDIY)

アーネストワン住宅の2Fベランダにテラス屋根をDIYしました。この窓の上には軒もなく日差しや雨が容赦なく部屋の中に入ってきます。そこでアルミパイプと波板で幅3m、奥行き1.5m、高さ2.5mのテラス屋根をDIYしました。特殊な工具不要でたった1日で作れる初心者向けのDIYです。

(屋上に雪除け屋根をポリカ板で共同DIY)

 屋上の縁に雪が積もらないように逆勾配のポリカ屋根を共同DIYしました。幅が10mもある長い屋根で、先端を90度曲げで屋根の下にも雪が入らないように考えました。アルミフレームで枠組みを作って、そこにポリカ板を設置します。ポリカ板を取り付けるにはアルミフレームが使いやすくて最適です。


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