パントリーの可動式収納棚をDIY!(製作編)

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1. はじめに

賃貸住宅のパントリーに可動式収納棚をアルミパイプでDIYしています。

可動式とは段数や段間を自由に調整できる棚のことです。

賃貸住宅なので天井や壁に穴を空けたり、釘を打つことができません。

しかしパントリーは高さ2.5mもあるのでそのままだと不安定です。

これまでは荷物をそのまま置いていたため山積みで整頓されていませんでした。

そこでパイプを天井と床で突っ張って固定する突っ張りパイプを使いました。

普通の突っ張り棒は横に突っ張りますが、突っ張りパイプは縦にも突っ張れます。

しかもパイプどうしを連結して一体化できて、とても強い構造が作れます。

他DIYで応用したものがありますので、興味があればご覧下さい。


(賃貸でキッチン目隠しカーテンをDIY

 今の賃貸部屋は間取りがとても悪く、リビングに入る扉を開けるとキッチンが全部見えてしまいます。キレイな時は問題ありませんが、そうでないと大変。そこでキッチンを丸ごと囲う目隠しカーテンをアルミパイプで作りました。パイプを突っ張り棒のように使えば、どんな場所にでもカーテンや壁、扉を作ることができますよ。


前回は3D CADを使ってパントリーの可動式収納棚を設計しました。

突っ張りパイプで柱を2本立ててそこに4段棚を作ります。

それだけだと重量物を載せた時に前方に倒れるため転倒防止パイプも取付けます。

3D CAD図面には書けませんが、各棚段には木材の板を加工して置きます。

この図面をもとに今回製作してみましょう。


(パントリー収納棚をDIY 設計編)

 賃貸住宅にあるパントリーには何故か棚が設置されていません。そこでアルミパイプを使って壁に傷つけずに可動棚をDIYします。天井と床の間で縦にパイプを突っ張り、そこに段を設置します。まずは3D CADを使って設計します。転倒防止や各段の耐荷重を考慮して部品選定しています。





2.  パントリー収納棚の棚枠製作

設計した図面から各パイプ長が決まるので、まずはこれを加工します。

使用するアルミパイプは直径が28mmの中空タイプです。

アルミパイプは強度や用途に応じて様々な種類が用意されています。

こちらの記事ではイレクターパイプと比較しながらアルミパイプの紹介をしています。


(アルミパイプの特徴)

 家庭DIYで利用する金属パイプにイレクターパイプがあります。アルミパイプも同様な用途で利用できますが、イレクターパイプよりも優れた特徴がいくつもあります。ここではイレクターパイプとの比較やアルミパイプの種類について、詳しく紹介しています。


アルミパイプは金属なので木材に比べて多少加工しにくいです。

しかしアルミは鉄やステンレスなど他の金属に比べて柔らかいので特殊な工作機なしでも

十分に加工することができます。


(アルミフレームの加工方法)

 アルミフレームは木材よりも強度があるので同じ耐久性の物でもコンパクトに作れます。その反面、木材に比べて加工が少し大変で木材ほど簡単に切断できません。そこで様々な工作機やハンドソーで実際に切断して比較しました。その結果、特別な工作機は必要なく簡単に入手できるもので加工できました。


パイプの長さと本数は次の通りです。

  ・2,250mm  2本

  ・770mm   2本

  ・650mm   2本

  ・450mm   8本

まずはパントリーの物を全て外へ出して空っぽにします。

ここは奥行きと幅がそれぞれ770mmで高さが2,500mmもあります。

高さを上手く利用できないと収納量が確保できません。

まず柱となる2本の長いパイプの片側に突っ張り用のスタンドを取り付けます。

スタンド足はネジになっているので回すことで高さが100mmほど調整できます。

詳しい作り方はこちらの記事をご覧ください。


簡単で便利なアクセサリ部品

 アルミパイプには標準のアクセサリ部品があり、その中にアジャスター足があります。これはパイプの中にナットを固定し、そこに足の付いたボルトをねじ込むことで高さを調整できる部品です。これを使った縦方向の突っ張りパイプはとても便利なのでオススメです。


柱の反対側にはコネクタを取り付けて転倒防止用のパイプを連結します。

L字を上下反転させたような形状です。

パイプどうしの連結にはコネクタという部品を使用します。

コネクタには多くの種類があり用途に応じて使い分けます。

いずれも六角レンチ1本で作業できるので初めての人でも簡単に扱えます。

コネクタについてはこちらで紹介しています。


(アルミパイプのコネクタ)

 アルミパイプどうしを連結する部品がコネクタです。コネクタにはたくさんの種類があり、連結方向も直角、水平、クロスなど様々な用途に利用できるようになっています。またパイプに沿って動いたり、パイプを軸に回転したりという可動できるコネクタもあります。これを利用すればDIYの幅が広がりますよ。 


転倒防止パイプは内壁を傷付けないためキャップを両側に取り付けておきます。

このような小物もアクセサリ部品で豊富に準備されています。

これをパントリーに設置してスタンド足を伸ばして天井と床の間で突っ張ります。

この時、天井や床を傷付けないように当て木やゴムシートを使うといいです。

3D CADで設計した通りにパントリー天井の角にピタリとはまります。

これで柱が前方に倒れるのを防いでくれます。

さらにスタンドで突っ張ったときに転倒防止パイプ全体で天井を押すため

外れにくくなって安定します。

同じようにもう1本の柱も取り付けました。

これでパントリーの中に2本の柱が完成です。

次にこれら柱の間にパイプを入れて連結し一体構造にします。

パイプは柱上部と下部の2か所に入れました。

単に柱が1本立っているだけだと左右にずれることもありますが、

こうすることで左右のずれがなくなり安定します。

3.  パントリー収納棚の棚段製作

次は収納棚の棚段を製作します。

3D CAD図面には入っていませんがパイプの上に板を載せるつもりです。

まずはホームセンターから板を購入して500×770mmの板を4枚切り出します。

450mmのパイプを各柱に4本ずつ取り付けてその上に先程カットした板をのせます。

このパイプは荷物の重さを受けるため連結するコネクタはモーメント強度が高い

部品を使用します。

各棚段はコネクタを緩めると上下に動くので、荷物に応じて高さに調整出来ます。

ここには3段カラーボックスを置くので一番下の棚を900mmの高さとして、

それ以降は450mmピッチにしてみました。

アルミパイプの組立ては基本的にボルトを締めこむだけの簡単作業です。

使用する工具も六角レンチくらいで初めてでもすぐにできます。

さらに木工と違って組み付けミスをしても何度も外して付け直すこともできます。


(アルミパイプの組立て方法)

 アルミフレームやアルミパイプの組立ては六角ボルトを締めこむだけの簡単作業です。六角レンチ1本あれば全てを組み立てることができます。ウチの小学2年生の子供でもこの通り。誰が作っても同じように組みあがるので技術が要らず、初めての方やDIYしない人も安心して利用できます。


最後に板をアルミパイプの上に設置すればパントリーの可動式収納棚の完成です。

製作費用はパイプ部材とホームセンターで購入した板を合わせて1万円以下です。

4. 完成後のパントリー収納棚

収納棚の高さは2.5mあり倒れそうですが、突っ張り固定と一体化によって大丈夫です。

各棚も強いコネクタを使っているのでたわむ感じはありません。

試しに10kgの米を載せてみましたがビクともしません。

まだまだ余裕がある感じです。

普通の突っ張り棒は点で荷重を受けるため重い物は支えきれませんが、

突っ張りパイプは構造として受けるため重い物も十分支えることが可能です。

最後に出した荷物を収納してみます。

以前に比べると圧倒的に収納量が増えまだまだ収納可能です。

一番下は3段カラーボックスを置きます。

さらにここは900mmの高さがあるので大きい物も収納できます。

1から3段目にはお酒やゴミ袋のようによく使うものを収納しています。

収納量に余裕がありまだスカスカなので調味料やインスタントを保管してもOKです。

一番上の段には普段使用しない取説や機器類の箱、紙袋を置いてみました。

ここは少し高いので取り出す際に台がないと手が届きません。

これまで入りきらず山積みであったのが、逆に隙間だらけの収納棚になりました。

パントリー収納棚を作る前後で比較すると一目瞭然ですね。

5.  さいごに

パントリー収納棚DIYは如何でしたか?

一般的なパントリーは高さがあるので上のスペースを利用すること重要です。

今回製作した棚も全ての空間を利用して大容量の収納が実現出来ました。

最後のこのように便利なアルミフレームやパイプの購入方法ですが、

実はホームセンターなどではほとんど販売されていません。

一般的にはミスミやモノタロウといったweb商社を経由して購入できますが、

個人購入はなかなか難しいかもしれません。

しかも自分で必要な部品の長さや種類、数量を調べてそれぞれ注文するので

手配するのも大変です。

しかし「LINK YOUR DESIGN」を利用すればメルカリなどを使って

手軽にアルミフレームやアルミパイプを購入することができます。

しかも既に設計されて必要部品の種類や数量がまとまった部品リストが手に入り、

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詳しい内容はこちらをご覧ください。


(アルミフレームの購入方法)

アルミフレームやパイプの欠点は入手性の悪さです。ホームセンターでは販売されておらずほとんどネット販売のみです。一般的にはミスミやモノタロウなどのweb商社経由で購入しますが、個人では難しいです。しかしメルカリなどでも購入でき、必要部品を一括購入できる方法がここにはありますよ。



アルミフレームやパイプを使ったDIYを一緒にしてみませんか?

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そんな方にも安心で手間がかからず欲しい物が手に入る共同DIYです。

まず設計や構想は御自分で考えて欲しいものをイメージしてください。

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サポートやアドバイスは無料で実施しているためできる事、できない事があります。

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またこれまでのサポート事例はこちら。

 サポート事例集


これまでアルミパイプやアルミフレームで製作した作品はこちらです。


(キッチンの壁収納を製作)

 アルミフレームを使ってキッチンに壁収納を作りました。壁を傷付ける事なく、アルミフレームを突っ張り棒のように固定して他の部品を組み立てていきます。アルミは燃えないので火の回りで使っても安心。しかも100均部品を利用したからくりがあります。右の写真でテーブルがありますが、どこか判りますか?

(脱衣所にコンパクトな収納棚製作)

 住んでいる家の洗面室がとても狭く、家族4人分の着替えや洗剤などを置く収納場所がありません。そこでアルミフレームを使って洗濯機の上やちょっとしたスペースを有効的に利用できる収納棚を作りました。市販品の棚だとどうしても無駄なスペースが出来ますが、自分で設計して作れば最適。しかも100均を利用して費用も抑えました。

(3万円台で作れるテラス屋根)

 住んでいる賃貸住宅には軒や屋根がなく、洗濯物を干したり自転車を雨から避ける場所がありません。そこでアルミパイプを使って幅4mもあるテラス屋根を作りました。特徴は壁を傷付けたりコンクリートを使用せずにいつでも元に戻せること、目隠し壁まで取り付けても費用は4万円台という点です。

(洗濯物を干すサンルームをDIY)

 うちでは何故か長男だけが花粉症です。そのため花粉の季節になると目を赤く腫らして微熱が出るので辛いです。そこで洗濯物を干すためのサンルームをアルミフレームで作ってみました。大きな扉も付けて布団も干せます。ところがサンルーム内の温度は確かに上がりましたが、洗濯物が乾かない!?そこにはサンルームの落とし穴がありました。

(賃貸でキッチン目隠しカーテンをDIY

 今の賃貸部屋は間取りがとても悪く、リビングに入る扉を開けるとキッチンが全部見えてしまいます。キレイな時は問題ありませんが、そうでないと大変。そこでキッチンを丸ごと囲う目隠しカーテンをアルミパイプで作りました。パイプを突っ張り棒のように使えば、どんな場所にでもカーテンや壁、扉を作ることができますよ。

回転式乾燥スタンドをDIY

 サンルームで検討した経験をもとに、部屋干しでもあっという間に乾かせる回転式乾燥スタンドを自作DIYしました。扇風機の風を当てると洗濯物がくるくる回転して万遍なく均一に乾かすことができます。蒸発した水蒸気も効率よく排出し、扇風機だけで乾くので電気代も10円程度で済みますよ。

(パントリーに収納棚をDIY

 高さ2mもあるパントリーには据付の棚がありません。そこで収納棚を作り、上の空間まで無駄なく利用できるようにします。ただ問題はここが賃貸住宅であること。そのため壁に直接ビスや釘は使えません。そこでパイプを突っ張り棒のようにして固定することで10kgの米袋を載せてもビクともしない棚にしました。

(キッチンに可動式物置き台をDIY)

 キッチンで食器洗いや料理をしているときにちょっとした物置き台が欲しくなります。例えばタブレットで動画を見たり、ボウルや野菜などの材料をちょっとだけ置くなど。そんなときに便利な可動式物置き台をアルミパイプでDIYしました。この台はスライドして自由に動かせるので作業する場所でいつも使えます。

(狭いキッチンシンクを整理スペースDIY)

 賃貸住宅のキッチンのシンク回りが狭くて作業がとてもやりずらい。食洗機が付いておらず食器カゴを使ってますが、これがシンクの上で場所を取ります。そこで食器カゴをシンクタンクの上に置ける台をアルミフレームでDIYします。水にぬれても錆びない材料なので水回りにピッタリです。

(スズキアルトに2mの車中泊ベッドをDIY)

スズキアルトに2mの長さがある車中泊用フラットベッドをアルミフレームでDIYしています。このベッドは共同DIYで私が設計や加工を担当し、離れて住む友人が車中で組立てを実施しました。アルミフレームは設計や加工に経験が必要なものの、組立てはとても簡単で誰でもすぐにできます。

(可変式2段ハンガーラックをDIY)

空いたスペースにぴったりのハンガーラックをアルミパイプでDIYしました。このラックは2段式になっていて、それぞれ高さを自由に変更することができます。上段は長男の服、下段は次男の服を掛けています。自分の好きなサイズで作れて子供の成長に合わせて簡単に調整できます。

(ロードバイクの保管車庫をDIY)

屋外でしっかり保管できるロードバイクの車庫をアルミフレームでDIYしました。ショーケースのように完全に覆った車庫で雨風が一切入りません。出し入れが簡単なように複数の扉が付いており、この中でメンテナンスもできます。鍵を付けることもできるので防犯対策にもなりますよ。

(モビリオの車中泊用ベッドを作ろう)

私は子供と一緒に車中泊するのが趣味です。これまでも色んな場所へ行ってきました。しかし子供が大きくなり車中で寝るのが難しくなってきたので、アルミフレームを使ってフラットベッドを作りました。このスペースがあれば子供二人連れての車中泊も全然大丈夫です。


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