ここではアルミパイプを使って扇風機の風力で
洗濯物を回転させて乾燥させるスタンドを
自作して、その評価を行っています。
普通に部屋干しするよりも数倍速く乾燥する
ことが出来ます。
製作過程から動作方法、様々な評価や改良など
シリーズになっています。
これまでの記事はこちらからどうぞ。
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乾燥スタンドの製作過程です。
1時間くらいで造れます。
乾燥スタンドの動作の様子です。
天気干しや普通の部屋干しと乾燥速度を
比較した実験結果です。
乾燥スタンドの性能をアップするための
現状調査です。
乾燥スタンドをより速く回転させる
方法を調査した結果です。
6. 雨天時のテスト結果
部屋の湿度が80%以上の環境下で
乾燥スタンドを使った結果です。
7. 乾燥速度の数学的考察
これまでの実験データをまとめて
部屋干しの公式を考えました。
回転中の様子はこちらから見れます。
1. はじめに
乾燥スタンドが扇風機1台で上下段とも
回転することが分かりました。
またその回転数は、
下段のみ : 約10rpm
上下段 : 約5rpm
となりました。
当然、洗濯物は多く干したいので2段で
使用したいですよね。
回転数を速くした方がより乾燥しやすく
なると思われるため、
まずは回転速度の改善を試みます。
2. 洗濯物を干す量との関係
「洗濯物を干す量が増えると
回転しにくくなるのでは?」
実際に回転している様子を見ていると
そんな印象を受けます。
そこで干す量を変えたときに回転数が
どのように変化するか調査しました。
男性用Yシャツを12枚の場合と4枚の場合で
回転数を測定した結果・・・
両者とも10rpmで同じ!
予想外の干す量を変えても回転数は
変化しない結果となりました。
実はタオルを乾燥させていたとき、
全く乾いていない時と乾いた時で回転数が
同じでした。
干す量や重量はあまり影響なさそうです。
3. すべり箇所への給油
手裏剣の中心部分は常に回転しているので、
ここには摩擦が発生しています。
そこでここに潤滑油を塗ってみました。
使った油はギア用油と工業油(VG32)。
しかしながら、いずれの回転数に違いは
見られませんでした。
4. 扇風機の増台
風力アップによる回転速度UPを試します。
単純に扇風機を2台にすれば、2倍の回転数が
得られると考えて試してみます。
まずは下段のみで試します。
扇風機は互いの風が打ち消しあわないように
対角線上に設置しました。
その結果・・・
扇風機1台 : 10rpm
扇風機2台 : 12rpm
扇風機を増やすことで回転数は多少改善。
しかしながら扇風機を1台増やしてたった
2回転分だと割に合いません。
次に上下段で回転させた場合を試します。
その結果・・・
ツ
扇風機1台 : 5rpm
扇風機2台 : 10rpm
こちらは2倍の回転数となりました。
これだと扇風機を2台にする価値があります。
色々と扇風機を置く位置や風向などを変えて
調査したところ、扇風機2台で約12回転が
限界のようです。
5. まとめ
乾燥スタンドの回転数を上げるために
いくつか調査、検討しました。
その結果、最も効果があるのは扇風機を増台する
ことで、その他はほとんど効果はありません。
これ以外にも色々試しましたが、
12rpmくらいが限界のような感じです。
下段にYシャツ12枚、上段にTシャツ8枚でも
上段に洗濯ピッチを使った場合においても
扇風機2台で10rpm程度でした。
洗濯ピッチが使えると靴下や下着、帽子なども
干せるのでとても便利になります。
実際に上下2段を10rpmで回転させたときに
2時間ほどで全て乾くようになりました。
部屋干しでこれくらいの時間で乾けば
十分ですよね。
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サンルーム、テラス屋根、脱衣所の棚など。
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